知っておきたい集中工事

変わる集中工事

NEXCO中日本の高速道路は、開通から30年以上経過した路線が60%以上を占めています。集中工事の回数も以前に比べ増加。これまでの集中工事では、老朽化により劣化した箇所を補修する「事後保全」が中心でしたが、最近は道路を長期的に安全にご利用いただけるよう、耐久性の強化や予防保全の観点も取り入れた補修を行っています。普段では見えづらい集中工事の一端をご紹介いたします。

数字で見る集中工事

10年後の高速道路は
開通から50年が半数

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集中工事で実施する
舗装工事の施工数量

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集中工事で使用する
ダンプトラック(10t)の台数

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日々の規制の回数

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一例です。

道路の老朽化は待ったなし。
集中工事での修繕を通じて
みなさまの安心安全な未来へつなげてまいります。

10年後の高速道路は開通から50年が半数

NEXCO中日本が管理している高速道路約2,000kmの内、約6割は開通から30年以上が経過、約3割が開通から50年が経過しています。10年後には約半数が開通から50年を超過し、今後、ますます高速道路の老朽化は進んでいきます。わたしたちは、みなさまにこれからも安全に高速道路をご利用いただくため、建設時と同等もしくはそれ以上に性能や機能を回復させる「高速道路リニューアルプロジェクト」に取り組んでいます。「高速道路リニューアルプロジェクト」では橋のコンクリート床版の取り替えなど、長期に亘る大掛かりな工事も行っていますが、2~3週間ほどの集中工事の中でも取り組んでいます。

集中工事の舗装規模は甲子園球場9つ分、
ダンプトラック9,000台

老朽化が進む高速道路をこれからも安全にご利用いただくために
高性能床版防水工の施工に取り組んでいます。

高性能床版防水工とは、アスファルト舗装の下にある橋のコンクリート床版に水や塩化物(冬期の凍結防止のため散布した塩)が浸透しないよう防水機能を向上させるものです。水や塩化物は鉄筋コンクリートに悪影響を及ぼすため、これが浸透するのを防ぐことで床版の劣化の進行を遅らせ、橋梁の長寿命化を図ります。

※伊勢湾岸道での取り組みについて

ちなみにの情報として・・・ 伊勢湾岸道では大型伸縮装置の
取り替えを進めています

伊勢湾岸道は交通量が飛躍的に増加しており、平均交通量が一日当たり約84,000台、そのうち約4割が大型車という、物流に欠かせない道路となっています。重量超過車両の走行も多く、車両の重みを直接受ける橋の伸縮装置(橋の継ぎ目部分に設置されている金属)は非常に厳しい環境に置かれており、伸縮装置の変状も見られている状況です。そこで、この伸縮装置を新しい伸縮装置に取り替える工事を進めています。

  • [高性能床版防水]
  • [高性能床版防水]
[橋のコンクリート床版の老朽化の仕組み]

日々の規制の回数を集中工事で削減しています。

集中工事は、長時間にわたり連続的に交通規制を実施させていただいていることから、一度にたくさんの補修を実施することが可能となり、日々規制をさせていただくよりも短い規制時間で工事を実施することが可能となります。

2023年度の集中工事の件数

2023年度NEXCO中日本 名古屋支社管内では、これからも安全・安心な高速道路をお客さまにご提供させていただくため、6件の集中工事と、7件のリニューアル工事により道路の補修・補強を進めてまいります。

集中工事へのギモン

お客さまよりいただく集中工事の
ギモンについてお答えします。

集中工事をしていたのに、
道路がきれいになったように
見えないというお声をいただくことがあります。
アスファルト舗装の下の普段は見えない部分の補修や強化を行っており、大きな変化は見つけづらい場合があります。橋や道路照明の点検、排水溝の清掃など、変化は目に見えないけれど安全のために必要な作業もあわせて実施しています。
規制をかけているのに
何もやっていないという
お声をいただくことがあります。①
短い区間で工事規制が接近する場合には、それぞれの工事規制が断続することにより車線変更などが増え、無理な追い越しや合流に伴う追突や接触による事故の要因となります。そのため、工事をおこなっていない箇所でも、安全のため連続して工事規制をおこなっています。
規制をかけているのに
何もやっていないという
お声をいただくことがあります。②
作業工程上「養生」(コンクリートやアスファルトなどの必要な強度を発現させるための休息時間)が必要なため、規制をかけているのに作業していないように見える時間帯があります。構造物の補修のために必要な時間となりますのでご理解をお願いいたします。

集中工事に伴うサービス

集中工事実施に伴い料金調整や
迂回ルートのご案内をおこなっています。

料金調整の実施

集中工事などでは、一般道などへ迂回いただいた場合に、通行料金が高くならないよう、“料金調整”を実施させていただく場合があります。空いている経路を料金にとらわれず選択していただくことで、工事による渋滞の緩和を目指しています。料金調整の有無は、集中工事専用WEBサイトなどでご案内させていただいておりますので、ご確認下さい。

迂回ルートのご案内

集中工事では渋滞が発生し、通常よりも走行時間がかかってしまう場合がありますが、迂回路を選択していただくことで、渋滞に巻き込まれずにご移動いただけます。お客さまに最適な経路を選択していただけるよう、ジャンクションなどの分岐部や工事専用WEBサイトなどで工事区間と迂回ルートのリアルタイムの所要時間情報の提供を行っています。

集中工事へのご理解を
よろしくお願いいたします。

工事期間中は混雑が予想されます。
ご迷惑をおかけいたしますが、
交通情報をご確認のうえ、迂回(うかい)または
ご利用時間帯を変更していただくなどの
ご検討をお願いいたします。